写楽展 その2
今回 作品を なめるようにして見て 感じたこと。( 横からとか斜めからとか、まともに正面から見ずに
変な動きをしている人は ・・・
まぁ、私のお仲間のような人、と思ってください
多分 ・・・ ね

意外と 彫線がしっかり出ているなぁ、と。
写楽の作品は、制作時間を短くするために
極端に色数を少なくするという試みがなされています。
だから 色のコントラストは比較的はっきりなされているんだけど
顔の線とか 縁取りとか
枠線が 結構 くっきりと 出てるんですね。
しかも、着物にエンボスが

エンボス、浮世絵版画では 「 空摺(からずり) 」 というんだけど
絵具をのせないで 刷るんですよね。
だから 紙に凹凸が出る。
驚いたな~ ・・・
それから。
東京国立博物館での展示なので
基本は 館蔵品の展示。
海外からの貸出品も 多数。
海外に流出したからこそ
あの状態で 作品が保存されていた、ともいえます。
複数の作品に
所有者印である朱印があります。
その中に 丸印で 「 林忠正 」 と
入ったものがあります。
彼が 日本の浮世絵版画をはじめ
日本美術を海外に輸出したわけですが ・・・
林忠正に関しては
と~っても長くなるので
また 別の機会に。
今回は 「 写楽展 」 ではあるけれど
他の絵師の作品も 多数出品されています。
その中でも 喜多川歌麿の
「 歌撰恋之部 」 のシリーズ。
これは 必見。
そしてそのシリーズの 「 物思恋 」。
フランス ギメのコレクションですが
あのうっとりとした
心 ここにあらずといった表情 ・・・
この作品、大好き

とにかく 「 写楽 」 で
こういった形の展示ができるとは
思ってもみなかったので
しっかり堪能しました。
震災で 展示期間がかわったので
6月12日(日) までやっています。
こういう展示こそ
巡回展にしてほしいですね。
無理だけど。
特別展 「 写楽 」
東京国立博物館平成館
6月12日(日)まで
せっかく真面目に書いたので
他の場所のブログにも 転載しますね

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