写楽展 その1
先日 写楽を取り上げたTV番組についてのブログを書きました。
だから・・・ というわけではありませんが
上野の東京国立博物館で現在開催されている
『 写楽 』展を見に行ってきました。
おもしろかった~

二部構成になっていて
第一部は 写楽以前の浮世絵師から始まって
例えば同じ役者をどのように表現しているか
他の絵師との比較。
第二部は 写楽の活動期を
第一期から第四期にわけ、
最後に写楽の影響を受けたであろう
浮世絵師の紹介。
他の人とは 見方が違うかもしれませんが
まず あれだけの数の写楽の作品を
しかも 同じ図柄で複数枚集めたことに、脱帽。
同じ図柄でも
同じ作品ではないですからね~。
と、いうのは
「 摺りの違い 」 と題して
同じ図柄の作品を 並べて展示していたのですが ・・・
あれって ものすごくチャレンジャーな試みなんです。
まず、 我々でも 同じ図柄の写楽を
二枚並べて ・・・ なんてことは
まず 不可能。
贅沢の極みです。
ですから
「 あ、これ さっきもあったよね? 」 というつぶやきが
よく聞こえてきたんですけれども ・・・
そうじゃない。
まったく別の作品。
摺りも保存も異なる作品が存在する
浮世絵版画だからこそ
「 比較する 」 ということができるわけで
まあ 下世話な話をすれば
その状態によって 価格は変わる。
だから 同じ図柄の作品であっても
同じ作品では ない。
二枚並べての展示は
単純に色の違い、だけではないんです。
例えば。
「三代目瀬川菊之丞の田辺文蔵女房おしづ 」。
左側の作品も 相当によい状態です。
でもね。
右側の作品は・・・・
さらによい状態の作品。
紫が時代退色で 茶色っぽい色になる・・・ とは
わかっていても
実際に この紫である、というのは
見てみないとわからないし
見たことがなければ 想像しなくちゃならない。
だから 右側の作品は
「 とんでもない状態 」 というか・・・
まず ありえないくらいに フレッシュ。
初めてこの右側の作品をみたのは
数年前にさかのぼりますが
( あはは ♪ まぁ 違う場所でね )
「 え?! この紫 ・・・ 違う色なの??? 」 と
びっくり仰天でした。
ひとつ 打ち明け話をするのなら ・・・
私が一番初めに 買いに行った(行かされた?)浮世絵って ・・・
写楽、なんです。
お客様の注文でしたけどね。
今回の展示で その絵を探したんだけれど
すぐにわからなかったのは ・・・
着物の色が 違っていたから。
つまり。
今回は ほんとうによい状態のものしか
展示されていない、ということ。
企画されたキュレーターの方、大変だったでしょうね ・・・
もうちょっと書きたいけど
長くなっちゃったから
続きはまた

カテゴリ : 番頭日記
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