番頭
最近 ピグ同士で話をしているとよく尋ねられます。
「番頭って、なに?」
『番頭』・・・・・
カテゴリでも「番頭日記」と使っているし
確かに職業ではないけれど、役職みたいなものだから
中小企業の会社で例えるなら
「専務」 くらいのポジションだろうか。
古美術の世界では
いまだに江戸時代の徒弟制度の名残で
「番頭」というポジションは存在する。
広辞苑によると
徒弟制度 とは、江戸時代、商工業者になろうとする
徒弟が、親方の家に起居して修行し一定の年季を経て
はじめて一人前になった制度・・・とある。
同じく 番頭 とは、商家の雇い人の頭で、店の万事を預かる者。
手代の上位・・・とある。
ついでに
手代 とは、江戸時代の商家では番頭と丁稚の中間に位置する身分。
頭に立つ人の代理をなすもの。
丁稚 とは、職人または商家の家に年季奉公ををする年少者。
雑役に従事した・・・とある。
今でこそあまり言われなくなったものの
「どこそこで修行しました」 というのは一生ついて回る世界。
それだけの情報で 皆が 「あぁ・・・」 と
納得するわけだから、とても こわい。
ほんとに こわい。
その人の審美眼(鑑識眼、というべきか)、商売のやり方、
そして人柄までも 「あぁ・・・」 に集約されている。
本人とは全く関係のないところで。
で、問題の 『番頭』。
今ではそこまでの大店が少なくなり、
大体店主が一人使って・・・というと
それが 『番頭』 さんと呼ばれるようになる。
雇い人が多くなれば、もちろん手代、丁稚のポジションも
存在するけれど。
よく時代劇で 「ちょっとそこの小僧さん!」なんて
呼ばれるのは、丁稚さんにあたります。
番頭さんは、よく台帳片手にそろばんはじいたりしてますね。
では現代社会の会社で言う 「社長」。
これはなんと呼ばれているか?
そう。
「旦那」 さん、とか 「主人」 です。
今でも電話をかけるときは
「社長様は・・・」ではなく、
「ご主人様は・・・」というのが普通の業界です。
ひるがえって、自問自答。
私は 『番頭』 といってもよいのだろうか・・・?