とーきち パリ日記 2009.10 (7)
estampes japonaises (4)今回のオークション、確かに写楽の出品点数は話題でした。
その他にも非常に珍しい、歌麿の大首絵もありました。
思わず「色っぽい・・・


無名の、知られていないコレクション。
そしてさらに驚いたのは・・・
色のフレッシュさです。
オークションの目玉となる作品の来歴は、
1889年、1902年、1904年のオークション

て、100年前


100年以上の間、日の目を見ずに保管されていたコレクション。
その当時、オークションにかけられた時のままの姿で、出てきました。
端を台紙に貼ってあり、その台紙に浮世絵の顔料がうっすら染みついている・・・
台紙もそのまま。
日本だと湿度が高いし、和紙も呼吸するので、その過程で退色が進むのですが、
ヨーロッパは湿度が低いから、そこまで退色・劣化が進まなかったのですね。
今の自分たちは、もう摺られた当初の色は見ることはできないし、
想像しかできないけれど、あれだけ色の残った鮮やかな写楽や歌麿の作品を
手に取って、目に焼き付けることができて、ものすごくラッキーでした。