ヒバリーヒルズでティーブレイク
やごと ひばりがおか アールグリシーヌからのおしらせ http://artglycine.blog51.fc2.com/
アール・ヌーヴォーのガラスの美展
ギャラリー外での企画のお知らせです。明日から
『 アール・ヌーヴォーのガラスの美展 』 を
開催いたします。
19世紀末から20世紀の初め
フランスをはじめとして
東洋、特に日本美術が脚光を浴び
一大ブームを巻き起こしました。
それを 「アール・ヌーヴォー(新しい芸術運動)」と
呼んでいます。
その一連の動きに一役買ったのが
パリ万博です。
そのパリ万博で脚光を浴びた
ガレ、ドームのガラス作品を中心に展示いたします。
ガレは 初期のエナメル作品から
ジャポニズム(日本趣味)、
円熟期の作品まで
ドームは きれいなエナメル作品から
ランプまで
バラエティ豊かに取り揃えています。
また 今回は初めての試みで
ギャラリートークを開催いたします。
アール・ヌーヴォーに多大なる影響を与えたといわれている
日本美術。
そのなかでも 江戸時代を代表する作家
葛飾北斎の 『 北斎漫画 』 をテーマに
国際浮世絵学会常任理事、
そしてご自身でも世界的な北斎漫画のコレクターでもある
浦上満氏をお招きしています。
今回は 『 北斎漫画 』 からモチーフを引用した
非常に稀少な作品も展示されます。
ぜひこの機会に ご覧ください。
『 アール・ヌーヴォーのガラスの美展 』
4月20日(水)~5月3日(火)
※ギャラリートーク
4月23日(土) 14:00~
松坂屋名古屋店
南館6階 美術画廊
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カテゴリ : 美術
テーマ : 展示会、イベントの情報
ジャンル : 学問・文化・芸術
ガラスの器・色とりどり 佐野猛・曜子作品展 (6)
曜子さんの作品の印象を尋ねると「きれい」 はもちろんですが
「大変そう・・・」 とおっしゃる方が多いとか。
表面に施されたカット、
これは大変そうです・・・・・
幾重にも色ガラスを巻いたパーツ作りから始まり
積み重ね、最後にカットを施すと
まるで織物のような風合いになります。
曜子さんの作品は
「織りの○○」 とつく作品が多いです。
本来 ガラスの表面はつるつるです。
それをつや消ししたり、カットを施すと
また違った表情が現われます。
![DVC00048[1]_convert_20101016232050[1]](https://blog-imgs-34-origin.fc2.com/a/r/t/artglycine/201010162326013aa.jpg)
![DVC00054[1]_convert_20101016232143[1]](https://blog-imgs-34-origin.fc2.com/a/r/t/artglycine/20101016232600090.jpg)
左はつや消しのみ。
右はつや消し + カット。
印象が全く違います。
また積み上げたガラスを
そのままの向きではなく
横にしたり、斜めにするだけで
模様も印象も変わります。
ただ、どのように変化するかは
実際にやってみないとわからない。
その予測のつかなさが楽しいし
また魅力でもあるとか。
![DVC00033[1]_convert_20101016231717[1]](https://blog-imgs-34-origin.fc2.com/a/r/t/artglycine/2010101623260388e.jpg)
![DVC00035[1]_convert_20101016231851[1]](https://blog-imgs-34-origin.fc2.com/a/r/t/artglycine/201010162326037c5.jpg)
パーツを組む ・・・ 色合わせ
吹く ・・・ 成形
加工 ・・・ カット
この三つの工程のうち
一番時間をかけるのが 加工。
「時間をかけて削るのが好き」 とおっしゃる曜子さん。
ガラスの表情の変化を楽しみつつ
時間をかけて削ることによって
作品に愛着が出る。
そんな思いが感じられる作品です。
![DVC00040[1]_convert_20101016231937[1]](https://blog-imgs-34-origin.fc2.com/a/r/t/artglycine/20101016232602bbf.jpg)
この作品は 色ガラスの上に透明ガラスを被せ、
透明なガラスだけをカットしています。
色ガラスをカットした作品に比べると
柔らかさが感じられます。
白い壁の前に置いて
インテリアのアクセントにしてもよし、
和室の床の間、書棚に飾ってもいいですね。
ガラスの器・色とりどり 佐野猛・曜子作品展(4)
反対に 大きな作品は景色も大きくまります。大きな作品は、特に「口」の部分に
こだわって制作されているとか。
そういわれると 口の部分には段差が・・・・・
![DVC00044[1]_convert_20101015235331[1]](https://blog-imgs-34-origin.fc2.com/a/r/t/artglycine/201010152358004bf.jpg)
![DVC00049[1]_convert_20101015235422[1]](https://blog-imgs-34-origin.fc2.com/a/r/t/artglycine/20101015235759394.jpg)
この段差、削り出してつくっているそうです。
「吹きガラスの技法だと、
口の部分はどうしても吹き竿がつくので
細かい細工は無理。
なので削り出します」 とおっしゃるのですが・・・・
言うは易し、行うは難し。
またこの段差は、遺跡や城壁などの
建築物をイメージしているとのこと。
例えば建物には必ず窓があるので
それをモザイクで組み込むことで
より自然さが生まれます。
そうやって作品を見てみると・・・・
たしかに建物に見えてきますね。
また猛さんの作品は 表面をすべて面取りして
すりガラスのようなマットな風合いにしています。
これは、ガラスは光を透過してしまうので
表面をつや消しにしたほうが
背面の色が映り込まず
色が鮮やかになるから、とか。
わかりますか?
![DVC00052[1]_convert_20101015235509[1]](https://blog-imgs-34-origin.fc2.com/a/r/t/artglycine/20101016001004e68.jpg)
![DVC00051[1]_convert_20101015235551[1]](https://blog-imgs-34-origin.fc2.com/a/r/t/artglycine/20101016001003ef0.jpg)
![DVC00053[1]_convert_20101015235625[1]](https://blog-imgs-34-origin.fc2.com/a/r/t/artglycine/201010160010039df.jpg)
このグラスは 猛さんの色ガラス作品にしては
珍しく つや消しをしていません。
比較すると 風合いも表情も
まったく違って おもしろいです。